ながさわ鍼灸治療院のブログ<2018.06.05投稿記事>感情と東洋医学

■ ながさわ鍼灸治療院のブログ

ながさわ鍼灸治療院の”ながさわダイアリー ”にて
2018.05.26に投稿した記事です。

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■ 過度の感情は身体に影響を及ぼす

「感情」というとどのようなものが浮かぶでしょうか。

「怒る」「喜ぶ」「悲しむ」「恐れる」「思う」「驚く」。

一般的には、あまり怒りたくはないし、恐れたり悲しんだりはしたくないと思うのではないでしょう。喜ぶのはどんだけ喜んでもいいのではないかと思うでしょうかね。

しかしながら、東洋医学・経絡治療ではどの感情も度が過ぎると経絡に変動を及ぼして、体調にも影響を与えると言われています。

■ 2018.06.05投稿記事・感情と東洋医学について

「はり灸は、頸・肩・腰に対してもの」という印象が強いでしょうか。
もちろんのこと、頸・肩・腰に対してもアプローチすることができます。

東洋医学・経絡治療は「気の医学」とも言われています。
心の病であるうつ病や女性ならば避けて通れない更年期の症状
などにもアプローチできるのは
東洋医学・経絡治療が感情に多くの作用を及ぼすからです。

現代では「怒って頭から湯気がでる」とか
「驚いて気が動転する」「悩んで気が塞いでしまっている」
「悲しすぎて意気消沈する」といった
気持ちを表現する言葉が色々とあります。

東洋医学・経絡治療では
このような感情の度が過ぎると五臓六腑や経絡に変動をきたす
と言われています。
感情は「怒・喜・思・悲(憂)・恐(驚)」分類されます。
これらのどれもが度を過ぎると影響が出てしまいます。

この感情それぞれは「肝・心・脾・肺・腎」と
結びついています。
度が過ぎるとこのそれぞれの経絡が変動すると言われています。

 

そこで「怒り」という感情が属す「肝」の経絡についてです。

東洋医学の「肝」は西洋医学でいう「肝臓」とは異なるものなので、自律神経やホルモンバランスが主となる経絡なのです。自律神経は循環や消化、排泄を私たちの意志とはかかわらず働いてくれる機能で、交感神経と副交感神経から成り立っています。

交感神経は緊張・興奮の下のにある時に働き、戦っている時に主に働いてくれる神経です。それに対し副交感神経は、リラックスしている時、いわゆる食事や睡眠、排便排尿時には主に働いてくれる神経です。

 

イライラや怒りの感情は緊張・興奮を引き起こし「肝」の機能に影響を与えてしまい、お腹が痛くなったり、頭が痛くなったりしてしまいます。

感情の波が全くないのも味気ないものですが
度が過ぎないようにして経絡の変動を抑えながら
平穏に過ごしたいものです。